膨大な「公用文」のルールがデータになった
鈴木朋子さん
 鈴木朋子さん

販売の仕事から、公務員に転職して約4年。以前はほとんどパソコンに触ることがなかったが、現在は業務時間の大部分を文字入力に費やす。一太郎とATOKを愛用している。

お話を聞いたのは、公務員の鈴木朋子さん。重要な公文書を作ることが多く、1日の大半はパソコンに向かっているとか。今回、ATOKと「ぎょうせい公用文表記辞書」を使うことで、仕事上どのような変化があったか、お聞きしました。


日本語にシビアな職場
本を見ながら入力していた独特の公用文ルール

日本語にシビアな職場

ATOK.com 現在のお仕事の内容を教えていただけますか?

鈴木さん: 印刷物として配付するマニュアルやお知らせを作っています。
ひとつの印刷物を完成するまで、原案を出して、それにいろいろな人から修正が入って、それをまた一手に直す、といった作業を繰り返しています。他の情報との整合性をとったり、表現を統一させたり、印刷物に対してはかなりシビアな職場だと思います。

ATOK.com 鈴木さんの職場では、一太郎とATOKを使っているとのことですが、採用された基準はどんなところだったのですか?

鈴木さん: 一太郎を選ぶいちばんの理由は、禁則処理がしっかりしていることですね。字送 りなど体裁に気をつかう書類を多く扱っているので、たとえば1行40字と決まっていたら、確実に1マスに1字入るようにしたいんです。 その点では一太郎はとても優秀で、原稿用紙のイメージで文書が作れて、仕上がりが美しい。ATOKは日本 語変換の精度が良いことを上司や同僚から聞いていたので、ATOK14くらいから使っています。

ATOK.com ATOKを初めて使ったときは、それまでと比べてどうでしたか?

鈴木さん: 例会辞典・公用文の書き方まず辞書機能にびっくりしました。たとえば同音異義語で、「はいふ」には2つの意味があるんです。「配布」は広くいろいろな人に配る、「配付」は配る対象が決まっていて特定の人に配る、という使い分けがあります。
言葉の微妙なニュアンスに敏感な職場なので、入力しているときに意味や用例が出てくるのは助かりますね。 あとは推測変換。扱っている単語が長かったり、特殊な用語が多いので、この機能があると時間が短縮できて、ミスタイプも減ります。とくに漢字がいくつも続く単語の場合はありがたいです。


pagetop

本を見ながら入力していた独特の公用文ルール

ATOK.com 今回ぎょうせい辞書を使ってみて、いかがでしたか?

鈴木さん: 公文書を作るときは、文書の仕様や使う用字用語がきっちり決まっており、普段は公用文のルールに基づき、文書を作成しています。
具体的には、小・中学校で習う常用漢字しか使えない、難しい読み方をする漢字はひらがなにするなどです。なかには独特なふりがなの付け方があって、たとえば「うけとり」という言葉の場合、普通は「受け取り」ですが、「受取」と「け」と「り」を付けないんです。
ですから今までは変換した後に「け」と「り」 をわざわざ削除していたんですが、「ぎょうせい公用文表記辞書」だと変換候補として「受取」を提示してくれるので、削除する作業が減るわけです。

ATOK.com 普段は、公用文のルールが記載されている本を見ながら入力されてるのですか?

鈴木さん: 鈴木朋子さんそうです。公用文のルールが頭の中に全部入っていれば良いのですが、なかなか……。間違えたからといって、とくにペナルティがあるわけではないですが、同じ印刷物の中でいろいろな表記が混在していると読みにくいものです。書き方のルールがあるのは、わかりやすい言葉を使って、たくさんの人に伝わる文書を作るのが目的ですから、このようなサポートツールがあるとミスが減って仕事の精度が上がると思います。現在の仕事では、ひとつの文書を作るのに多くの人が関わるので、単純なミスを常に指摘してくれるのは、とても心強いですね。

  ATOK.com 今後どのような日本語入力ソフトを期待しますか?

鈴木さん:
用字用語の統一は、悩んだり迷ったりせずにすんなり入力できるのがベストだと思っているんですが、この「ぎょうせい公用文表記辞書」はその理想に近づいてきている気がしました。
他に望むのは、敬語に関する機能をさらに強化して欲しいですね。
例えば、上司が読む原稿を私が作ることがありますが、敬語や謙譲語の使い方をもっとサポートしてくれると助かります。もう限りなく人に近づくことになるかもしれませんが。

ATOK.com なるほど。本日はありがとうございました。


pagetop

公用文作成のプロフェッショナル鈴木さんには「ぎょうせい 公用文表記辞書 for ATOK」オススメ!
ぎょうせい 公用文表記辞書 for ATOK
 
公用文作成のルールに基づき、常用漢字表以外の漢字を使用した場合のチェック、より平易な表現への言い換えや、法令用語ルールに則した送り仮名表記の指摘をします。公的な書類作成のほか、正しく理解しやすい文章作成にも役立ちます。





update : 2006.03.01


閉じる