フリーマーケット(古物露天市)の、「フリー」とは?【意味】 | |||
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【解説】 カタカナ語の「フリーマーケット」は英語“flea market”からきた。これはフランス語“marche aux puces(marche は、正しくは、e の上にアクサンテギュがつく)”を直訳したもので、日本語でいうと「のみの市」。「のみ」は害虫のノミだ。なぜ「のみ」なのかについては諸説があるが、一般にはノミがわくような古物を売るからだとされる。 日本語では、lとrの発音の区別がつかないので、“free”だと思い込みがちだ。英語で“free market”というと、「自由市場」という経済用語になるので要注意。 |
次の動物名のうち、純粋な日本語と考えられているものは、どれ?【語源・語種】 | |||||
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【解説】 「カモシカ」は「かま(=山の険しいところ)にいる鹿」とも、「氈(かも)(=毛織りの敷物)に織る鹿」の意ともいう。正確な語源はわからないが、日本語語源であることは疑えない。「セイウチ」「ラッコ」はロシア語から、「トナカイ」はアイヌ語またはギリヤーク語から。なお、「カモシカのような脚」という場合の「カモシカ」はニホンカモシカではなく、アフリカの草原などにすむ羚羊(れいよう)、アンテロープのこと。図鑑などで脚の太さを確かめてみよう。 |
次の植物名のうち、純粋な日本語ではないと考えられているものは、どれ?【語源・語種】 | |||||
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【解説】 「梅」は中国原産で、「うめ」は呉音「メ」に「う」が添えられてできたもの(外来種の「うま(馬)」が、呉音「マ」に「う」が添えられてできたのと事情は同じである)。「むめ」と呼ばれていた時期もあった。「マツ」「サクラ」の語源は諸説あるが、これが和語であることは疑いようがない。「バラ」とカタカナで書くと、ちょっと外来語のような感じがするが、これは「いばら(茨)」から出たもの。純粋な日本語である。 |
国会休会中は政治家の「外遊」が盛んだが、さて、この「外遊」の「遊」の意味は?【意味】 | |||
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【解説】 「外遊」の「遊」は、よその土地に出かけるの意。「外遊」全体で、「(留学・研究・視察などのために)外国にでかける」の意味となる。「パリ遊学」「地方遊説(ゆうぜい)」「諸国漫遊」「南米歴遊」などや、島崎藤村の詩にある〈雲白く遊子悲しむ〉などの「遊」も同じ意味。自由に動き回る意の「遊牧民」「遊軍」「遊撃手」などの「遊」もこれに近い。「遊興」「遊戯」や、「遊民」「遊休地」などの「遊」がいわゆる「遊ぶ」の意である。日本語力増強のためにも、熟語の陰に隠れた意味を考える習慣を身につけたい。 |
次の送りがなのうち、正しいのは、どっち?【送りがな】 | |||
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【解説】 「早(はよ)う」は、「早(はや)い」が「ございます」に続くときに、「や」が「よ」に変わったもの(現代かなづかいで書いた場合。歴史的かなづかいでは変わらない)。語幹の部分が変わるため、「早う」はやや難読となる。難読を避けたいという気持ちからであろうか、「よ」を添えた「お早よう」の形もしばしばみかけるが、告示「送り仮名の付け方」によると、誤りである。「辛(かろ)うじて」も、「辛ろうじて」となりやすいので、注意したい。 |
「逃す」は、何と読む? *「送り仮名の付け方」の趣旨に従って読んでください。【送りがな・読み】 |
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【解説】 「にがす」は、「逃げる」に対応させて、活用語尾の1字前から「逃がす」と送る。「のがす」には、「逃がす」における「にげる」のような対応する語がないので、「逃す(のが‐す)」「逃れる(のが‐れる)」ともに、活用語尾から送ることになる。「逃す」は、「にがす」とも読めそうだが、告示「送り仮名の付け方」に従う限り、「のがす」とは読めても「にがす」とは読めない。「のがす」のつもりで「逃がす」と書いても、これまた「にがす」と読まれてしまう。 |
「香り」「薫り」「燻り」などと書く語の、正しい歴史的かなづかいは、どれ?【かなづかい】 | ||||
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【解説】 小椋佳の「シクラメンのかほり」や、京都・奈良を情緒豊かに紹介するテレビ番組の「都のかほり」を見ていると、ついつい「かほり」が正しいと思いがちであるが、実は、正しい歴史的かなづかいは「かをり」。昔からしばしば間違えられたかなづかいだと聞く。「かおり」は現代かなづかい。 |
「地面」「地震」「布地」「無地」など、「地」のかなづかいは、「じ」「ぢ」のどちらを使っても正しい。これ、本当?【かなづかい】 | |||
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【解説】 告示「現代仮名遣い」では、「地面」「地震」「布地」「無地」などの「じ」は、「漢字の読みでもともと濁っているもの」で、「ち」が濁ったものではない。つまり、「ちか(近)」が濁った「まぢか(間近)」などとは異なる。したがって、「じ」と書くことになるのだが、ちょっとわかりにくい。「地」の音として、「チ」と「ジ」があり、「地面」などの「じ」は「チ」ではなく、「ジ」を使って書くと覚えたほうがいいかもしれない。 |
次のうち、外来語の表記としては誤りとされるものは、どれ?【外来語の表記】 | ||||
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(1)
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【解説】 原語のつづりは entertainerで、“tainer”の部分は、英語の発音としては(2)が最も近く、外来語の発音としては(3)、次いで(2)が自然であろう。(1)は、原音から外れるばかりでなく、日本語としての外来語の発音からも外れるもので、誤用というべきだろう。外来語には「ティ」音が多いことから、つい「ティ」としてしまったもの。「ホームスティ」「バースディ」も同様の現象である。 |
韓国風のお好み焼き。外来語の表記として、正しいと考えられるものは、どっち? *「外来語の表記」(平成3年)によって、考えてください。【外来語の表記】 |
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(2)
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【解説】 和語の「縮み」ならば、「現代仮名遣い」の〈同音の連呼〉によって、「ちぢみ」となるが、「チジミ」は外来語なので「外来語の表記」によることになる。「外来語の表記」では、「ヂ」「ヅ」は「ジ」「ズ」と書く決まりで、「ヂ」は使えない。したがって、「チジミ」となる。「チジミ」を「チヂミ」と書くのは、「いちじく」「いちじるしい」を「いちぢく」「いちぢるしい」と書くようなものだが、ネットをはじめ、「チヂミ」は「チジミ」を圧倒する勢いを見せている。 |
文法的に正しいのは、どっち?【文法】 | |||
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(1)
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【解説】 「すぎる」が、動詞未然形+否定の助動詞「ない」の形に続くとき、「〜なすぎる」と「〜なさすぎる」の形をみかける。上の例だけでなく、「読まな(さ)すぎる」「働かな(さ)すぎる」「食べな(さ)すぎる」「打てな(さ)すぎる」などもそうだ。「さ」が入るのは、否定の助動詞「ない」と形容詞の「無い」とを混同したもので、伝統的には「〜なすぎる」が正しいのだが、近年、「さ入れ」が勢いを増してきている。 |
次のうち、文法的に正しいのは、どれ?【文法】 | |||||
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(1)
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【解説】 「つまらない」は、動詞「詰まる」+助動詞「ない」からできたもの。一般には形容詞からは除外され、(連語)として扱われるが、形容詞に近い性質をもっているために、しばしば同一視され、上のような種々の表現を生んだ。伝統的には(1)が正しく、使用頻度も高いが、近年、さ入れの(2)が勢いを増している。(3)(4)は、標準からはずれ、誤用と考える人も多い。まだ少数派だ。 |
次のうち、「ら抜き」と言われるものは、どれ?【文法】 | |||||
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(3)
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【解説】 「飛ぶ」「書く」「しゃべる」など、五段活用の動詞が下一段化し、「(空が)飛べる」「(漢字が)書ける」「(英語が)しゃべれる」のように可能の意味を表すようになったものを「可能動詞」という。従来、五段動詞からしか派生しなかったが、近年「見る→見れる」「来る→来れる」「食べる→食べれる」のように、五段以外の動詞からも派生するようになった。避けようもなく広がっているが、正式の表現としては避けられる傾向にある。 |
次の表現のうち、正しい敬語は、どれ?【敬語・尊敬語】 | ||||
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(2)
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【解説】 (1)の「申される」は、「言う」の謙譲語「申す」に尊敬の助動詞「れる」がついたもの。謙譲語を尊敬語として使ったもので、誤用とされる。「おっしゃる」は「言う」の尊敬語で、それに尊敬の助動詞「れる」をつけた(3)は二重敬語となり、誤用とされる。「おっしゃる」は、それだけで尊敬の意を表す。上では(2)が唯一正しい敬語である。 |
次の表現のうち、適切な尊敬表現は、どれ?【敬語・尊敬語】 | ||||
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(2)
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【解説】 (1)の「お会いする」は謙譲語で、尊敬表現にはならない。(3)の「お目にかかる」は、「お会いする」と同じく謙譲の意を表す慣用句。尊敬表現としては(2)が正しい。もっと敬度の高い表現として、「先生、どうか父にお会い(になって)ください(ませんか)」「先生、どうか父にお会い(になって)いただけませんか」などがある。前者には依頼の、後者には恩恵の気持ちがこもる。 |
「夥しい」の、正しい読みは、どれ?【読み】 | ||||||
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【解説】 数量がはなはだしく多い、程度がはなはだしいの意で、「競技場には夥しい数の観客が押し寄せた」「愚かなること夥しい」などと使う。ちなみに、「あわただしい」は「慌ただしい」、「はなはだしい」は「甚だしい」と書き、「くだくだしい」「くどくどしい」はかな書きが多い。 |
「覆る」の、正しい読みは、どれ?【読み】 | |||||
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(3)
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【解説】 ちょっと難しいが、常用漢字表の音訓に従って読める。対応する語に「くつがえす」があり、これも「覆す」と書き、ともに活用語尾だけを送る。「よみがえる」は、一般には、活用語尾だけを送って「甦る・蘇る」と書くが、これも相当に難読。「甦える・蘇える」と書く人もいる。「ひるがえる」は「翻る」。「むせかえる」は「噎せ返る」。 |
「フライパンに油を{引く・敷く}」、正しいのは、どっち?【ことばの使い分け】 | |||
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【解説】 「引く」には、引き延ばすようにして表面に広く塗る意があり、この場合は「引く」と書くのが正解。ちなみに、「鉄道を{引く・敷く}」「布団を{引く・敷く}」は、ともに「敷く」だが、前者は「鉄道を敷設する」の「敷」と、後者は「敷き布団」の「敷き」と関連づけて覚えておくのも一法。「引き写し・敷き写し」のように、ともに正しいものもあるので注意が必要だ。 |
慣用句「身を粉にする」の、正しい読み方は、どれ?【慣用表現・読み】 | |||
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【解説】 労苦をいとわず一心に努めるの意。「身を粉にして働く」などと使う。「身を粉に砕く」「身を粉にはたく」、また単に「身を砕く」ともいう。今では「身を粉にして」というよりは「身を砕いて」といったほうがわかりやすいかもしれない。四字熟語で言えば、「粉骨砕身(ふんこつさいしん)」である。「粉」を「こな」と読むと、やはり誤りだろう。そこが慣用句の慣用句たるゆえんである。 |
慣用的な言い方として、正しいのは、どっち?【慣用句・句形】 | |||
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(1)
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【解説】 「不足」は、足りないの意で、「材料が不足する」「不足を補う」「認識不足」などと使う。「不測」は、予測できないの意で、「不測の事故」「不測の出費」などと使うが、「不測の事態」の形で、「不測の事態に備える」「不測の事態が起こる」などと使うことも多い。(2)は「不測」を「不足」と思いこんだことによる誤りで、「請求[外貨・電力・医師]不足の事態」などの言い方が見られ、近年は、役所の「○○白書」の類にまで現れている。 |