責任を持って言葉を使うための環境を選択した3人
1.ユーザーに合わせた文章作り 2.表現の選択肢はひとつでも多く 3.出発点は誤りのない文章から

1.ユーザーに合わせた文章作り

ATOK.com フリーでパソコンのインストラクターをされているとか。
塚田さん はい。ATOKと出会ったのも職業がきっかけです。ATOKの使い方研修をしなければいけなかったので覚えました。その後、MS-IMEに切り替えてしまいましたが、テキスト作成の際に当時勤めていた会社の先輩からATOKはいいよといわれ使ってみました。使いやすいし、変換もとても賢いので、そのまま使い続けています。
ATOK.com ありがとうございます。それではやはり生徒さん向けに資料を作るときに使いますか?
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塚田さん ええ、テキスト作成や研修資料などですね。わかりやすい文章になるよう心掛けています。
ATOK.com そうなりますと内容の推敲に集中したいのでしょうか?
塚田さん そうですね、まず第一にお客さんあっての話ですから、ユーザーさまの理解度を考慮して、どの程度まで用語を使えるか吟味します。「これはOK」「これは優しい言葉に言い換え」みたいに。入力しながら考えて、考えてから入力して、になりますね。だからといって言葉ひとつひとつは軽視できません。
ATOK.com 今まではどうされていたのでしょうか?
塚田さん 今までは、便利なツールなどはありませんでしたので、自分でチェックをしたり他の人にチェックをお願いしていました。面倒な場合や納期がせまっている場合には、プログラムを作成して変換していました。ただ、柔軟に対応していないので、最終的には自分でチェックするしかありませんでした。
ATOK.com そこで「記者ハンドブック辞書」が登場するわけですね。
塚田さん はい。揺れ表記や置換候補が表示されるので、利用しやすいです。「取扱」なのか「取扱い」なのか「取り扱い」なのか。
変換となるとATOKで十分となりますが、以前作った文章を考慮して、表記揺れの指摘などはしてくれません。そうなると「記者ハンドブック辞書」みたいな一本の基準を意識する必要があります。効率の良さを考えるとパソコンの中にそれが入っていて、入力作業中に指摘してくれるのが現実的ですね。

何もかもがデジタルでいいのかしらと思いつつも表記揺れ防止は任せています。
ATOK.com お仕事のお役に立てているようで良かったです。
塚田さん 欲をいえば、他の日本語入力システムにも使えるといいなぁと思いました。
ATOK.com うーん、それは開発会社に連絡して頂けると…。
塚田さん そうですよね。メールしてみます(笑)。

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2.表現の選択肢はひとつでも多く

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稲森さん 私は心理療法士をしております。
医師に向けて心理検査報告書を出したり、厚生労働省の仕事にもかかわっているので、研究報告書も書きます。心理学・精神医学の言葉で誤解なく相手に要点を伝えるのは結構難しいので、言葉を選ぶ際にはいろいろ考えます。また、厚生労働省が病気の名称を見直し、どんどん変わってきています。記者ハンドブックはマスコミの方が使うものなので、すぐに対応していて助かります。
ATOK.com 実際にはどんな言葉を使いますか?
稲森さん はい。言い換え後の言葉のみでお話ししますが「統合失調症」や「ハンセン病」といった言葉でしょうか。言い換え前の言葉を使うか、言い換え後の言葉を使うかは状況によりますが、選択肢は多いに越したことはありません。その点では非常に役立っています。
ATOK.com 病院にお勤めとなりますと、ほかにも専門用語を使うことがあると思いますが。
稲森さん はい。病名や機器名、法律名ですね。「気管支喘息」と入力したら「気管支ぜんそく」とひらがなで書くように指摘されました。新聞での表記はこのようになっていますが、これはまだ医療職には一般的ではありません。ためしに「MRI」と入力して変換したら、「MRI→磁気共鳴画像装置→Magnetic Resonance Imaging」となりました。正直使うことはないですが、ちょっとおもしろかったです。
ATOK.com おせっかいに「鮭(注意)→サケ」「ドッグショウ→ドッグショー」なんてのもありますよ。
稲森さん 人の性格や心の動きを言葉で表すというのはやってみると難しいものです。本来、性格を科学的に説明するには良い悪いといった価値観は入らないはずですが、日本語の性格表現にはどうしても何らかのニュアンスが付加されています。また、心の動きというのは、小さなひだをなぞるように書こうとすると主観的で思い入れの強い表現になります。いろいろな意味に受け取れるようになりやすいですし、逆に正確を期そうとすると、無味乾燥な表現になってしまったりします。そのためには、やはり自分の中で表現の選択肢をどれだけ増やしておくかということが大切だと思います。ただ、実際にはいつもそのようなことに頭を使っているわけではありません。頭に浮かんでくる表現の数にも限界がありますので、ソフトという形で助けてくれるとうれしいです。
ATOK.com まるで文筆業をされているようですね。普段から表現を増やすなんて。
稲森さん 文筆業の方には及ぶわけもありません(笑)。しかし、そのような姿勢を持つことは必要です。そうでないと、個性的であるはずのひとりひとりを表現するのに、いつも同じような言葉を使い、それをモザイクのように並べ替えただけのような報告書ができてしまいますから。

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3.出発点は誤りのない文章から

ATOK.com まずはご職業からお聞かせください。
葛見さん ITサービスの事業企画部門で、プランニングやマーケティングの仕事をしています。
ATOK.com お仕事ではどんな文章をお作りですか?
葛見さん 事業部計画の説明資料、及び補足説明文です。いろいろなクラス、分野の方々の目に触れるのでとても気を使って作成しています。 主語、述語、修飾語の係り、及び主述関係を特に気を付けています。
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  誤解を生じない文章を作成するために、用語が難しくないかもチェックして、必要な説明を補う修飾節を差し込むことも行います。同時に、長文にならないよう文を分けつつ、意図が変わらないよう、文と文の繋がりには気を付けて作成しています。
ATOK.com とても徹底されていますね。
葛見さん プレゼンテーション・チャートの作成はまだまだ苦手ですが、部内報を作成していたときから、文章については新聞、雑誌の記事収集をすると同時に書き方を確認していました。
ATOK.com そこまで気を付けていらっしゃるとは。
葛見さん 事業部計画はいわば出発地点です。そこでボタンの掛け違いがあったら、以後あちこちで狂いが生じますますので間違いは許されません。いつも緊張感を持っていますね。
ATOK.com 「記者ハンドブック辞書」はどんなところで役立ちますか?
葛見さん やはり、用例を多く示してくれるので助かります。表現の選択肢はやはり多い方がいいですから。とかくIT関連の仕事に携わっている人ほど、時間を優先して誤字や送り仮名の間違い、表記の揺れを直さずメールのやりとりが横行しています。「内容が伝わればいいじゃないか」と思う方はいるかもしれません。一方で厳密な意味での「絶対的に正しい言葉」なるものが存在しないのも事実です。その既存の言葉の使い方を大切に扱う人と、新しい言葉の使い方をする人の見えない綱引きの中で、その時代の言葉を形成していくものだと思います。そうした部分を見つめつつ、文章を作るように心掛けたいです。ひとつひとつ表現を注意して作っていくことで、ほんとうに伝えたい想いが伝わる文章になる気がするんですよ。
ATOK.com とても同調できるお話ですが、実践できているかと聞かれたら自信を持ってうなずけませんね。もっと気をつけて言葉を使わねば。
葛見さん お互いに頑張りましょう。

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