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はい。言い換え後の言葉のみでお話ししますが「統合失調症」や「ハンセン病」といった言葉でしょうか。言い換え前の言葉を使うか、言い換え後の言葉を使うかは状況によりますが、選択肢は多いに越したことはありません。その点では非常に役立っています。 |
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病院にお勤めとなりますと、ほかにも専門用語を使うことがあると思いますが。 |
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はい。病名や機器名、法律名ですね。「気管支喘息」と入力したら「気管支ぜんそく」とひらがなで書くように指摘されました。新聞での表記はこのようになっていますが、これはまだ医療職には一般的ではありません。ためしに「MRI」と入力して変換したら、「MRI→磁気共鳴画像装置→Magnetic Resonance Imaging」となりました。正直使うことはないですが、ちょっとおもしろかったです。 |
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おせっかいに「鮭(注意)→サケ」「ドッグショウ→ドッグショー」なんてのもありますよ。 |
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人の性格や心の動きを言葉で表すというのはやってみると難しいものです。本来、性格を科学的に説明するには良い悪いといった価値観は入らないはずですが、日本語の性格表現にはどうしても何らかのニュアンスが付加されています。また、心の動きというのは、小さなひだをなぞるように書こうとすると主観的で思い入れの強い表現になります。いろいろな意味に受け取れるようになりやすいですし、逆に正確を期そうとすると、無味乾燥な表現になってしまったりします。そのためには、やはり自分の中で表現の選択肢をどれだけ増やしておくかということが大切だと思います。ただ、実際にはいつもそのようなことに頭を使っているわけではありません。頭に浮かんでくる表現の数にも限界がありますので、ソフトという形で助けてくれるとうれしいです。 |
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まるで文筆業をされているようですね。普段から表現を増やすなんて。 |
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文筆業の方には及ぶわけもありません(笑)。しかし、そのような姿勢を持つことは必要です。そうでないと、個性的であるはずのひとりひとりを表現するのに、いつも同じような言葉を使い、それをモザイクのように並べ替えただけのような報告書ができてしまいますから。 |